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徳光 雅英
徳光 雅英Masahide Tokumitsu
with a camera in Nihonmatsu City 2-1
 『ゴジてれChu!』木曜恒例、カメラ片手に1つの市町村をぶらぶら巡るアポなし旅「ぶらカメ」のコーナー、今回は二本松市(にほんまつし)にお邪魔しました。「ぶらカメ」で二本松市を訪れるのは2回目です。

前回訪れた時のエピソードは、こちらをクリック。
二本松市は、嘗ての城下町。
二本松市は、嘗ての城下町。
城跡からは眼下に市街地が望める。
城跡からは眼下に市街地が望める。
 二本松市は福島市や郡山市などに接する福島県の北よりに位置する城下町で、面積約344平方キロ、人口5万2000人余の市です。二本松提灯祭りや菊人形・千輪咲き(菊一株から千輪以上の花を半球状に咲かせる)が有名で、高村光太郎の詩集『智恵子抄』に出て来る安達太良山(あだたらやま)と「ほんとの空」が望めます。

二本松提灯祭りのエピソードは、こちらをクリック。
二本松城本丸跡から、安達太良連峰を望む。
二本松城本丸跡から、安達太良連峰を望む。
町中には、提灯祭りの時の山車(太鼓台)を描いたフラッグがさがる。
町中には、提灯祭りの時の山車(太鼓台)を描いたフラッグがさがる。
 市街地が見下ろせる二本松城(霞ヶ城)の本丸跡で、茨城県から来たご夫婦に出会います。
「城跡を見るのが好きで、(会津の)鶴ヶ城は行った事があるので、福島市から南下してここに来ました。」
との事。福島の印象を伺うと「運転しやすくて、優しい」と感じたそうで、理由を尋ねると
「道を譲ってくれますし、スピードも出さないし、道も綺麗だし…。」
 福島へいらした思い出が好くて、何よりです。この後白河経由でお帰りになるという事で、小峰城址がある事、蕎麦・ラーメン・焼売などが美味しい旨伝えておきました。更に素敵な思い出を増やしてくださいね。
城が好きで、二本松城跡へ来た茨城の方。
城が好きで、二本松城跡へ来た茨城の方。
ご主人が安達太良バックに奥様の写真を撮っていた。
ご主人が安達太良バックに奥様の写真を撮っていた。
 さて二本松市内の国道に出ると、ディレクターが「気になる」と言って撮影を始めました。それが「クマガイソウ祭り会場」の横断幕です。20㎞先とは結構離れていますが、季節の花であれば見に行ってみましょう。
 東へ車を走らせてしばし、案内板に従って進むと、「羽山の里 クマガイソウ」と書かれた幟がたっています。
この横断幕に惹かれて、20キロ離れたクマガイソウ祭りへ。
この横断幕に惹かれて、20キロ離れたクマガイソウ祭りへ。
幟の奥に、入口と受付の方が…。
幟の奥に、入口と受付の方が…。
「いらっしゃいませ。」
と迎え入れてくれる方に、趣旨をお話しすると
「それでは案内しますから、どうぞ見て行ってください。」
と男性が御親切にも案内を買って出て下さいました。お言葉に甘えて中へ…。管理をされている方かと思い伺うと、
「ここは私達の土地なんです。20アール位が、クマガイソウの群生地なんです。」
 何と、私有地でした。
右側の男性が、案内をかって出て下さった。
右側の男性が、案内をかって出て下さった。
クマガイソウの群生地。ここは私有地だと言う。
クマガイソウの群生地。ここは私有地だと言う。
「羽山(地元の山)の山開きの時に当時の市長が寄っていって、『これは公開した方が好い』って言われたので公開したのが始まりです。もう15年目になります。」
 目の前には2万株以上のクマガイソウが群生し、花が既に咲き始めていました。淡い赤紫色を帯びた独特の形をした花弁が特徴です。
クマガイソウは、日当たりが良すぎるのは嫌がるそう。
クマガイソウは、日当たりが良すぎるのは嫌がるそう。
花弁が独特の形をしている。
花弁が独特の形をしている。
 ご主人が3~4m先の杉の木の下を指し、
「最初はあそこに2株植えたところからスタートしたんです。47年前。」
 何とこの群生地、買ってきたクマガイソウを植えたのが始まりだったというのです。
「あの杉の木の近くに、2株植えたのが始まりです。」
「あの杉の木の近くに、2株植えたのが始まりです。」
47年かけて増やしていった。
47年かけて増やしていった。
「山菜とりに行った時、アツモリソウという綺麗な花を見たんです。そしたら知人から『似たクマガイソウって花があるよ。』と教えてもらったのが切っ掛けなんです。」
 そこからよくこれだけの群生地にしたものです。
入口に展示してあるアツモリソウの写真。葉の形などはよく見ると違う。
入口に展示してあるアツモリソウの写真。葉の形などはよく見ると違う。
珍しく一株から二輪咲いているものも。
珍しく一株から二輪咲いているものも。
「いやぁ、日当たりがあまり良くない所で育つみたいです。」
 苦労はあったのかも知れませんが、多くは語りません。ただ杉の木立の下で少しずつ増やしていきました。
杉木立の中で、クマガイソウはすくすく育った。
杉木立の中で、クマガイソウはすくすく育った。
文字は書道の先生に書いてもらったという。
文字は書道の先生に書いてもらったという。
 そんな取材の話に耳を傾けていた女性は、宮城から1人で来た方。
「郡山で横山大観の作品の展示があったので見に来た帰りに、国道に『クマガイソウ』って出ていたので、立ち寄りました。」
(因みに郡山市立美術館では現在「横浜美術館所蔵 日本美術院の作家たち展」が開かれていて、そこに横山大観の作品も含まれています。)
 クマガイソウの群生地を見たのは初めてだそうで、
「いやぁ素晴らしいです。立ち寄って良かったです。」
と感動した様子。ご主人もそれを聞いて嬉しそうです。
真剣に写真を撮る女性。宮城県から来たという。
真剣に写真を撮る女性。宮城県から来たという。
群生地に感動した様子。
群生地に感動した様子。
「ほかにも、色んな花を植えているんです。」
 実はクマガイソウの群生に交じって、エンレイソウや
クマガイソウに交じって咲くエンレイソウ。
クマガイソウに交じって咲くエンレイソウ。
白い花を咲かせる。
白い花を咲かせる。
ヤマブキソウ、シラネアオイ、イカリソウなど、様々な花を紹介してくださいます。
「これなんか、面白い形をしているでしょ?」
黄色い(山吹色の)花を咲かせているヤマブキソウ。
黄色い(山吹色の)花を咲かせているヤマブキソウ。
青紫が緑に映えるシラネアオイ。
青紫が緑に映えるシラネアオイ。
 ユキモチソウといって、花の真ん中に白い真ん丸のものが突き出ています。漢字で書くと「雪餅草」のようです。
「これは、ウラシマソウ。」
イカリソウ。ちょっとピンボケ。
イカリソウ。ちょっとピンボケ。
ユキモチソウ。突き出た白い部分が餅のよう!?
ユキモチソウ。突き出た白い部分が餅のよう!?
 ウラシマソウは、葉の下に苞が隠れています。名前が面白いですよね。由来はあるのでしょうか?
「ここに糸のようなものが伸びているでしょ?」
ウラシマソウ。葉の下に苞が見え隠れしている。
ウラシマソウ。葉の下に苞が見え隠れしている。
苞を背面から見る。
苞を背面から見る。
 許可を頂いて、特別に手で触らせて頂きました。
「これが浦島太郎の釣り糸に例えられて、ウラシマソウと付いたという話ですよ。」
 浦島太郎は子どもにいじめられていた亀を海に放した後、釣りの最中に助けた亀に話しかけられ、竜宮城へ…でしたね。しかしこういう植物がある事自体、知りませんでした。
苞を正面から。
苞を正面から。
この糸状のものが、釣り糸に例えられたらしい。
この糸状のものが、釣り糸に例えられたらしい(特別に許可を得て触らせて頂いています)。
 次から次へと色々な花を紹介してくださるご主人、本当に花が好きでいらっしゃるんですね。
ユキザサ。線香花火がぱっと開いた時のような花の形だ。
ユキザサ。線香花火がぱっと開いた時のような花の形だ。
ラショウモンカズラ。梅雨前は青や紫の花が増える気がする。
ラショウモンカズラ。梅雨前は青や紫の花が増える気がする。
 入口にいたもう一方は、奥様です。
「クマガイソウを育て始めた頃はお互い仕事を持っていて、(市長に言われて)公開した時は新聞に載ったものですから大勢の人が来たんです。その時主人は退職していたんですが、私はまだ働いていて、あまりに人が多いので職場から帰って対応したんです。」
 でもこれだけのクマガイソウの群生地、見たくなるのも無理はありません。
クマガイソウの群生地を一緒に作ってきた奥様。
クマガイソウの群生地を一緒に作ってきた奥様。
通路部分はチップが敷かれている。
通路部分はチップが敷かれている。
 二本松市のクマガイソウの群生地は、今年は来週いっぱいの5月22日頃まで楽しめそうです(取材時のご主人の見通しです)。
 こちらの群生地は47年がかりでご夫婦で育てて来た私有地ですので、許可なく入れません。また協力金として1人300円(高校生以下は無料)のお願いをしているという事です。
 この群生地に咲いている花の一部は、欲しい人には販売もしています。一見の価値あり、興味のある方はお出かけしてみては如何でしょう?(つづく)
一部の植物は販売もされている。
一部の植物は販売もされている。
これからもクマガイソウの群生地を発展させていってください。
これからもクマガイソウの群生地を発展させていってください。
斜面にツツジがずらっと…。ここはどこ!?
斜面にツツジがずらっと…。ここはどこ!?
和洋スイーツをいっぺんに買えるお店とは!?
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